2023.07.10ページが新しくなりました!
いつもDXコラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。
DXコラムは、DX/ITに関する情報をあらゆる切り口から詳しくご説明したオウンドメディア「DXpediaⓇ(DXコラム後継)」としてリニューアルいたしました。
各分野で経験を積んだテキスト作成者が語る記事や、最新のDX動向を掴める記事などを取り揃えております。IT業界の方だけでなく、すべてのビジネスパーソンに読んで欲しい記事がここにあります。
【コラム】データサイエンティストの心得「データ活用の限界3選」
データ活用の面白さと難しさを語ります。
データサイエンティストのこぼれ話としてお楽しみいただければ幸いです。
私は子どもの時、いわゆる"スポ根"のマンガやアニメが好きでよく見ていました。
主人公が戦う相手の中には、データを重視して、主人公の特徴を的確に把握して、
弱点を攻め、主人公を苦しめるキャラクターやチームが登場します。
最初は、データで戦う力を見せつけ主人公を圧倒するのですが、次第に劣勢になり、
最終的には主人公に負ける、これがよくあるパターンです。データサイエンティストと
しては、この手のストーリーを見ると複雑な気持ちになります。
現実世界ではどうでしょうか?
近年は、データ活用がビジネスにも浸透しはじめています。データ活用は、どんな
問題も解決する"万能の薬"となるのでしょうか。私は、データ活用は素晴らしい効果が
あるが、使い方次第では毒にもなると考えております。今回は、データ活用の限界、
注意するポイントを自分なりに3点まとめてみます。
(1)データから分かるのはあくまでも"傾向"
例えば、「ストレスの高い人は、退職しやすい」という結果が得られたとします。
しかし、データから分かるのはあくまでも傾向です。ストレスが高くても、ストレスと
うまく付き合って高いパフォーマンスを発揮し、退職は全く考えていない人もいるで
しょう。逆にストレスは低くても、仕事にやりがいが感じられなくて退職する人もいます。
もちろん傾向をつかむことは大事ですが、それが全てではありません。
(2)因果関係を結論づけるのは難しい
データ分析では、データの項目同士で相関関係を調べることがよくあります。例えば、
「残業時間の長さとストレスは相関関係がある」という結果が得られたとします。「残
業時間が長いからストレスが高くなる」というように、因果関係を結論づけるのは、
論理的にも納得です。しかし、「ストレスが高いから仕事を効率的にできなくなって、
残業時間が長くなる」という可能性もあります。
データから見える相関関係だけでは、因果関係を結論づけるのは意外に難しいの
です。
※残業時間の長さは問題にならないという意味ではないのでご注意を!
(3)データの解釈には人間のバイアスが影響する
ニュースを見ると、凶悪犯罪がよく取り上げられています。「怖い世の中になったな」
と、感じる人が多いのではないでしょうか。実際に、令和元年の刑法犯犯罪認知
件数は約75万件というデータがあります。このデータだけを見ると、「世の中が
どんどん危険になっている」と思う人もいるでしょう。しかし、刑法犯犯罪認知
件数は平成14年をピークに右肩下がりに減っている(※)のです。
(※)出所:公共社団法人日本防犯設備協会「刑法犯犯罪認知件数と検挙率」
https://www.ssaj.or.jp/pubdoc/graph.html
データの数字そのものは嘘をつきませんが、解釈は人間のバイアスが影響するため
嘘になりうるのです。
このように、データから何らかの事実が分かっても、使い方を間違えると、誤った
結論や効果のないデータ活用につながりかねません。データ活用の良い部分だけ
ではなく、悪い部分や限界も理解して、有効活用したいですね。
2024 AUTUMN
DXpedia® 冊子版 Vol.2
Vol.1の「ChatGPT時代」に引き続き、「サイバーセキュリティの今」をテーマにMS&ADインターリスク総研株式会社との対談など、近年注目が集まるセキュリティ問題についてご紹介しております。
Index
-
PICKUP
【巻頭対談】サイバー攻撃への備え 従業員教育が欠かせない
-
冊子限定
「復旧まで1カ月以上」が2割〜国内のランサムウェア被害調査
-
PICKUP
サイバーセキュリティ今昔物語
-
冊子限定
DXpediaⓇ人気記事
-
冊子限定
【コラム】白山から宇宙へ~アポロが生んだ技術の大変革
2024 SUMMER
DXpedia® 冊子版 Vol.1
「ChatGPT時代」をテーマにDXpedia®で人気の記事を冊子にまとめました。プロンプト例を交えた解説や、様々な場面での活用法をご紹介しています。生成系AIの特性を正しく理解し、ひとりの優秀な部下にしましょう。
Index
-
冊子限定
プロンプトでAIをあやつる~前提や体裁を正しく指示して完成度UP!
-
冊子限定
AIそれはデキる部下~インソースグループの生成系AI研修
-
冊子限定
AIと作る表紙デザイン~生成系AIを有能なアシスタントにしよう
-
冊子限定
【コラム】白山から宇宙へ~未来を切り拓くSX(
-
冊子限定
DXpediaⓇ人気記事
2023 AUTUMN
Vol.12 今日からはじめるDX
Vol.12は「中堅・成長企業でのDXの進め方」がテーマです。他社リソースを上手に活用するために身につけたい「要求定義と要件定義」を解説しました。 2人の「プロの目」によるDXの取組みへのヒントに加え、身近なアプリではじめるDXを活用事例とともに紹介します。DXお悩みQ&Aでは、中小・成長企業特有の事例を取り上げました。DXをはじめるなら「今」です。
Index
2023 SPRING
Vol.11 DX革命 第二章~着手から実践へ
vol.4の続刊であるVol.11は「DX革命の実践」がテーマです。 本誌の前半ではDXの課題を4段階に整理し、各段階の解決策である研修プランを掲載しています。 後半では弊社が研修を通じてDXを支援した、各企業様の事例と成果を紹介しています。自社のDX実践に際して、何がしかの気づきを得られる内容となっています。
Index
2020 WINTER
Vol.04 DX革命
Vol.04はDX推進のための効果的な手法がテーマです。DXは喫緊の経営課題である一方、IT人材不足や高いシステム導入コストにより実現が難しいと捉えられがちです。そこで本誌では、今いる人材で低コストに推進するDXについてご紹介しております。
Index
お問合せ
まずはお電話かメールにてお気軽にご相談ください
お電話でのお問合せ
03-5577-3203