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2023.07.10ページが新しくなりました!

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DXコラムは、DX/ITに関する情報をあらゆる切り口から詳しくご説明したオウンドメディア「DXpediaⓇ(DXコラム後継)」としてリニューアルいたしました。

各分野で経験を積んだテキスト作成者が語る記事や、最新のDX動向を掴める記事などを取り揃えております。IT業界の方だけでなく、すべてのビジネスパーソンに読んで欲しい記事がここにあります。

【コラム】データサイエンティストの心得その11「おいしいゼリーで成績アップ!?生産性が向上するマインドセット」

本コラムは、「データサイエンティストの心得シリーズ」として、
世界各国の様々な研究データの紹介やデータ活用について語ります。
データサイエンティストのこぼれ話としてお楽しみいただければ幸いです。


皆さんは、生産性を高めるために行動していることはありますか?
書店で本を探せば、生産性に関する本がたくさんあって、
実践されている方も多いことでしょう。
本では、例えば「優先順位をつける」、「後回しにせずすぐに取り組む」など、
紹介されていることが多く、私も勉強になっています。

学術界では、実証的データを用いて生産性を高める方法が探求されています。
今回は、学術界では実証されている一方で、本ではあまり取り上げられていない
生産性向上のヒントになる研究のご紹介です。

研究1
4歳の子どもたちに、積み木を組み合わせて形作りをする作業をしてもらいます。
その時に、次の2つのパターンで指示を出しました。

A:できるだけ早く、積み木を組み合わせて形を作ってください。
B:積み木を組み合わせるときに嬉しかったことを考えましょう。

こうするとただ早く作るよう指示されて作業をした子どもたちよりも、
嬉しかったことを考えながら作業をした子どもたちの方が、
大幅に早く正確に組み合わせて形を作ることができました。

4歳の子どもたちの場合は、ゼリーがおいしかったとか、
好きなカレーが出てきて嬉しかったなどを考えながら作業していたようです。
それだけでも成績が向上してしまうのです。
出典:Masters, J. C., Barden, R. C., & Ford, M. E. (1979). Affective states,
expressive behavior, and learning in children.
Journal of Personality and Social Psychology, 37(3), 380-390.

研究2
小学生から高校生の子どもたちを対象に、数学のテストを受けてもらいます。
その時に、子どもたちを次の2つのグループに分けました。

A:テストの前に一番楽しかった日のことを考えてから数学のテストを受ける
B:Aの介入は行わず数学のテストを受ける

この実験でもやはり一番楽しかった日のことを考えた子どもたちが、
テストの成績がはるかに良く、勉強に対する自信を深めていました。
出典:Kopelman, S., Rosette, A. S., & Thompson, L. (2006). The three faces of Eve:
Strategic displays of positive, negative, and neutral emotions in negotiations.
Organizational Behavior and Human Decision Processes, 99(1), 81-101.

生産性向上のヒントになる2つの研究のご紹介でした。
おいしいゼリーそのものよりも、そのことを思い出してポジティブな気持ちになるのが
生産性向上の秘訣
ではないかと学術の世界では考えられています。

皆さんはどう思いましたか?
どうすれば人間はより良く行動できるのか?という大きな課題を
データは様々な切り口で科学的に示します。
そのデータを活かすかどうかは自分次第ですが、
データからアプローチすることへの関心につながりましたら幸いです。


※本記事は2022年05月18日現在の情報です。
  

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