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2023.02.28

2023.12.26

DX白書から浮かぶ日本のDXの今

※この記事内容は

文字で構成されています。
DX白書から浮かぶ日本のDXの今

調査から浮かぶ 成果と課題

日本企業のDX取組みを推進させるための様々な課題や施策を「戦略」「人材」「技術」に関してとりまとめたレポートがDX白書です。 2023年2月、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)から「DX白書2023」が公表されました。6章で構成され、全397ページあります。

第1章では、既存のDX関連アンケート調査の分析や企業の事例から、日本のDXの今が見えてきます。企業の取組みや現状を簡単にみてみましょう。

DXの取組みはデジタル化で成果あり
トランスフォーメーションの段階は不十分?

|図表1|DXの取組内容と成果

出典:IPA「DX白書2023」

DXの取組みについて、「成果があった」と回答した日本企業の集計を見てみます。 ほぼ80%の企業で「アナログ・物理データのデジタル化」と「業務の効率化による生産性の向上」が「ある程度」以上の成果がでていると回答しました。これは米国企業と比較しても同等であることがわかります。

一方で、「新規新製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」については、成果を米国企業と比較すると大きな差があります。

DXは、以下の3つの段階に分類されています。

①デジタイゼーション
「アナログ・物理データのデジタル化」のことであり、紙文書の電子化はこれにあたります。

②デジタライゼーション
個別業務・製造プロセスのデジタル化であり、これによって「業務の効率化による生産性の向上」意味します。

③デジタルトランスフォーメーション
全社的な業務・プロセスのデジタル化が進み、「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの抜本的な変革」に至ります。

|図表2|DXの構造

出典:経済産業省「DXレポート2(中間取りまとめ)/DX白書2021(IPA)」

日本企業はデジタイゼーションやデジタライゼーションの領域での成果はあがっているといえます。 しかし、顧客価値創出やビジネスモデルの変革といったトランスフォーメーションのレベルの成果創出は十分とはいえません。 この状況をDX白書2023では「進み始めた『デジタル』、進まない『トランスフォーメーション』」と表現しています。

企業のDX人材不足が加速
「大幅に不足」は1年で3割から5割に

それでは、DXを推進する人材についてはどうでしょうか。「量」と「質」の確保について調査した結果が以下です。

注目すべきは、DXを推進する人材が量と質ともに「大幅に不足している」と答えた企業が、1年で約3割から約5割に増えたことです。 これはこの1年でDXに取組み始めた多くの企業でDX人材不足という現実に気づいたといえます。 1年前は「やや不足している」と回答した企業や新たにDXへの取り組み始めた企業が、人材不足という現実に直面し、DX人材へのニーズが高まっていると推察されます。

|図表3|DXを推進する人材の「量」の確保 |図表4|DXを推進する人材の「質」の確保

出典:いずれもIPA「DX白書2023」

DX人材の獲得手段は、
半数以上の企業で「社内人材の育成」がトップ

|図表5|DXを推進する人材の獲得・確保

出典:IPA「DX白書2023」

そのDX人材をどう獲得・確保していくかについては、日本では「社内人材の育成」が半数を超え、54.9%とトップでした。 他部署からの異動も含めた「既存人材の活用」も47.7%と高く、DX人材を自社で育てようという意識の高さがうかがえます。

印刷書籍や電子書籍、要約版でも読める

第5章366ページからなる「DX白書2023」の膨大なデータから、第1章の一部をご紹介しました。

同白書には、全国の様々な企業のDX事例も豊富で、各事例情報の参照文献等が記載されたURLから各企業の様々なDXの取組みを参考にできます。

なお、DX白書2023には有料の印刷書籍版(A4版397ページ)や電子書籍もあります。また、37ページに要約したエグゼクティブサマリーは、IPAのWEBサイトから読むことが可能です。

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※本記事は2023年12月26日現在の情報です。

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