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2024.04.30

2024.12.20

無料版でも有料版でも!ChatGPTを使おう③~使用時の注意点5選

※この記事内容は

文字で構成されています。
無料版でも有料版でも!ChatGPTを使おう③~使用時の注意点5選

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ChatGPTを「安心・安全に」使うために

ChatGPTは興味深い機能が盛りだくさんですが、使用する際に注意すべき点もあります。連載最後となる本記事では、著作権の考え方など、ChatGPTを安心・安全に使うために知っておくべき内容を5つに絞ってご紹介していきます。

無料版でも有料版でも!ChatGPT Plusを使おう

連載記事①~どんな機能で何ができる?
連載記事②~Plusへのアップグレード手順のご紹介
連載記事③~使用時の注意点5選 ★現在の記事

※本記事でご紹介する内容は、2024年7月時点の情報です。今後変更となる可能性がありますので、最新情報はOpenAI社の公式ウェブサイトをご確認ください

使用時の注意点5選

ChatGPTを使用する際の注意点は以下のとおりです。リンククリックで気になる内容の説明箇所まで移動いただけます。無料版・有料版(ChatGPT Plus)で共通する内容には(★)マークをつけていますので、最後までご覧ください。

言語モデルの使用回数制限に気をつける

無料版の場合
言語モデルはデフォルトでGPT-4oに設定されます。GPT-4o を使用して送信できるメッセージ数には制限があり、全ユーザーの使用状況と需要に応じて変動となるようです。
筆者が7月11日AMに試してみたところ、制限は「約5時間ごとに最大10メッセージ」でした。しかも途中でGPT-3.5に切り替えることはできず、GPT-4oを10回連続で使用することになりました。それ以降は制限がかかり、以下のような注意書きが表示されるとともに、自動的にGPT-3.5 に切り替わりました。
有料版(ChatGPT Plus)の場合
使用する言語モデルは画面上部の選択メニューから切り替えることができます。有料版ではGPT-4oは「3時間ごとに最大80メッセージ」、GPT-4は「3時間ごとに最大40メッセージ」を送信することができます(ただし、利用がピークとなる時間帯には制限が引き下げられる可能性があるようです)。制限がかかった場合は、時間を空けて使用するか、言語モデルを制限なしのGPT3.5に切り替えて使いましょう。

以上の回数制限から、GPT-4oまたはGPT-4を連続して使用する際は「求める回答を得やすい、明瞭な質問・指示内容になっているか」をメッセージ送信前に精査しておくのがおすすめです。

※参考:OpenAI社ヘルプ情報
(https://help.openai.com/en/articles/7102672-how-can-i-access-gpt-4-gpt-4-turbo-and-gpt-4o)

コンテンツの「権利と責任」に気をつける(★)

「ChatGPTで生成された文章、画像は誰のもの?商用利用しても大丈夫?」そんな疑問があると思います。OpenAI社の規約「Content」には以下のとおり記載されています。


※OpenAI社「Terms of Use」より引用
(https://openai.com/policies/terms-of-use)

以下、ChatGPTによる和訳です。

あなたのコンテンツ
あなたはサービスに入力を提供することができ(「入力」)、入力に基づいてサービスから出力を受け取ることができます(「出力」)。入力と出力を合わせて「コンテンツ」と呼びます。あなたはコンテンツに責任を持ち、それが適用される法律やこれらの条件に違反しないことを確認する責任があります。あなたは、当社のサービスに入力を提供するために必要なすべての権利、ライセンス、および許可を持っていることを表明し、保証します。
コンテンツの所有権
適用される法律で許される範囲内で、あなたとOpenAIとの間で、(a)入力におけるあなたの所有権を保持し、(b)出力を所有します。ここに、出力に関して、もし存在する場合、当社のすべての権利、タイトル、および利益をあなたに譲渡します。
コンテンツの類似性
当社のサービスおよび一般的に人工知能の性質上、出力は一意ではない可能性があり、他のユーザーが当社のサービスから類似の出力を受け取ることがあります。上記の譲渡は、他のユーザーの出力や第三者の出力には拡大しません。

上記内容を簡単にまとめると以下のとおりです。

  • ユーザーが入力した情報、それにより出力された情報をセットで「コンテンツ」と呼ぶ。
  • 原則、コンテンツの所有権(商用利用の権利を含む)はユーザーに譲渡される。ただし、ユーザーは入力情報と出力情報どちらにおいても、第三者の著作権を侵害していないことを保証する責任がある。
  • AIを使ったサービスの性質上、生成したコンテンツが他ユーザーの生成したコンテンツと類似してしまうことがある。その場合、所有権は認められない。

つまり「第三者の著作権を侵害しない限り、ユーザーはコンテンツの所有権(商用利用権など含む)を持つ」ということです。生成物の権利は責任とともにユーザーに委ねられる形となりますので、ChatGPT で生成した文章や画像の商用利用をしたい場合、ユーザーは以下2点を十分にチェックするよう気をつけましょう。

入力情報が誰かの著作権を侵害していないか
誰かが公開していたプロンプトを流用したり、ネットの画像を入力情報として使用した場合は、著作権侵害にあたる可能性があります。使用規約などを十分に確認しましょう。
出力情報が誰かの著作権を侵害していないか
生成した画像が他者の既存作品とそっくりだったという可能性もあるので、画像検索をかけるなどして確認しましょう。

OpenAI社サイトのFAQにも「DALL-Eで生成した画像の商用利用について」という質問がありましたので併せてご紹介します。ここでも「当社のコンテンツポリシーと規約に従い、画像が無料または有料クレジットで生成されたかに関わらず、DALL-Eによる生成画像の再版、販売、商品化する権利はユーザーが所有する」と回答されています。

※OpenAI社サイトFAQページ
(https://help.openai.com/en/articles/6425277-can-i-sell-images-i-create-with-dall-e)

なお、所有権がユーザーにあっても、コンテンツはOpenAI社のモデル学習に使用される場合があります。それを避けたい場合は、次にご紹介する「オプトアウト設定」をおすすめします。

入力データが学習されないよう気をつける(★)

OpenAI社の規約には「個人向けプランにおいては、ユーザーの入力データはモデル学習に使用する場合がある」とあります。そのためChatGPTを利用する際は、以下①~③いずれかの対策をしておくことをおすすめします。
※API経由の利用、組織向け有料プランであるTeam、Enterpriseにおいてはコンテンツをモデル学習に使用しないと記載されています

  • ① 機密情報・個人情報は入力しない
    入力した情報がモデル学習に使用されるということは、情報漏洩リスクがあることを意味します。そのため、ChatGPTに入力する際は機密情報や個人情報を入力しないか、それらの情報を伏せるか書き換える形で入力しましょう。
  • ② Temporary Chatを使用する
    ①は手間に感じる、もっと気軽にモデル学習を回避したいという方には「Temporary Chat(一時的なチャット)」を使う方法があります。この機能は、ChatGPT画面上部にある言語モデルの切替えメニューから設定をオンにできます。
    Temporary Chatモードになると入力欄が黒色に変わります。この状態で交わされた会話は、モデル学習に使用されることはありません。ただし、会話内容は画面左側の会話履歴には保存(表示)されず、セッション終了とともに消去されるのでご注意ください(会話履歴データ自体は、悪用がないかの監視目的でシステム上に最大30日間保存されたのち、完全に削除されます)。
    この方法は、モデル学習されたくない時にのみTemporary Chatを使うなど、会話内容に応じて気軽に使い分けできることがメリットですが、Temporary Chatで行った会話の履歴がみられなくなることがデメリットです。
    ※OpenAI社サイトFAQページ「Temporary Chat」
    (https://help.openai.com/en/articles/8914046-temporary-chat-faq)
  • ③ オプトアウト設定を行う
    オプトアウト(Opt Out)とは、英語で「手を引く、脱退する、断る」という意味です。ここでは「OpenAI社がユーザーのコンテンツをモデル学習に使うデフォルト設定を拒否する」ということです。設定方法は2種類あります。
    ③-1.「Setting」から設定変更する
    画面右上のアカウントアイコンをクリックし、「Setting(設定)」>「Data controls」から、「Improve the model for everyone」の「Model Improvement」をオフにして「Done」ボタンをクリックします。そうすると入力データが言語モデルの改善に使用されなくなります。
    ②とは違って、この設定では画面左側に会話履歴を保存(表示)することができます。ただしこの設定変更はブラウザやデバイス間で同期されないため、ブラウザやデバイスを変えてChatGPTを利用する際は都度設定し直す必要があります。
    この方法は、気軽かつ恒常的にモデル学習を無効にできることがメリットですが、設定を保持しにくいことがデメリットといえます。
    ③-2.プライバシーポータルから申請する
    OpenAI社のプライバシーポータル(https://privacy.openai.com/policies)にアクセスし、画面右上の黒ボタン「Make a Privacy Request」をクリックして手続きを進めていきます。先ほど紹介した方法と比べると少し面倒ですが、この方法なら会話履歴を残しつつデータの学習を防ぐことができます。ただし一度申請すると解除に手間がかかるので、最低限①と、適宜②または③-1の対策をとればまずは良いのではないでしょうか。
    ※OpenAI社サイトFAQページ「Data Controls」
    (https://help.openai.com/en/articles/7730893-data-controls-faq)

出力結果の正当性に気をつける(★)

DXpedia記事「ChatGPTをExcelで使おう!① ~AI関数とは?」でもご紹介したとおり、ChatGPTの回答はすべて正しいというわけではありません。生成された文章やデータ処理の結果に、真偽が定かではない情報が含まれる可能性があります。必ずご自身で出力結果をファクトチェックしましょう。

「ChatGPTをExcelで使おう!① ~AI関数とは?」

API利用は別料金であることに気をつける(★)

APIとは「Application Programming Interface」の略で、異なるソフトウェアやシステム同士で連携するためのルールや仕様です。APIを使うことで、異なるソフトウェア・システム間でデータをやり取りしたり、機能を呼び出したりすることができます。「ChatGPTのAPI利用」とは、例えばMicrosoft Excelなど、他のアプリケーションからChatGPTの機能を利用することです。

そんなAPI利用にかかる料金ですが、有料版プランChatGPT Plusには含まれていません。API利用した場合、Plusとは別費用として請求されますのでご注意ください。詳しくはOpenAI社の料金体系ページでご確認いただけます。なお、無料版でAPIを利用する場合はクレジットカード登録が必要です。

※OpenAI社サイト価格情報ページ(https://openai.com/pricing)

最後に

連載記事「無料版でも有料版でも!ChatGPT Plusを使おう」はいかがでしたか?
本記事でご紹介した注意点に気をつけながら、ぜひご自身の業務でChatGPTを活用してみてくださいね。

無料版でも有料版でも!ChatGPT Plusを使おう

連載記事①~どんな機能で何ができる?
連載記事②~Plusへのアップグレード手順ご紹介
連載記事③~使用時の注意点5選 ★現在の記事

※本記事は2024年12月20日現在の情報です。

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