1. トップページ
  2. DXpediaⓇ
  3. 宇宙が未来を切り拓く!?SXによる価値創造①~SXとは?

2024.07.11

2024.07.11

宇宙が未来を切り拓く!?SXによる価値創造①~SXとは?

※この記事内容は

文字で構成されています。
宇宙が未来を切り拓く!?SXによる価値創造①~SXとは?

SXとは

皆さんは「SX」 という言葉をご存じでしょうか?
SXとは、Space Transformation(スペース・トランスフォーメーション)の略で、「宇宙空間における活動を通じてもたらされる経済・社会の変革※ 」のことです。「宇宙空間を活用することで、組織がビジネスモデルを変革して競争力を高めること」とも言い換えられます。

※出典:内閣府ホームページ「宇宙基本計画(案)」
(https://www8.cao.go.jp/space/comittee/dai105/siryou2.pdf)
※DXと同様、Transformationを「X」と略しています

宇宙というとロケットや人工衛星を連想しがちですが、実際はICT(Information and Communications Technology=情報通信技術)が中心技術のひとつになっています。そして、そこには民間ビジネスに活用できる多くのヒントが隠れているのです。

次回記事:②宇宙開発とICTの歴史

本記事では、SXとはどのような取り組みか、2つのビジネス事例を交えてご紹介します。

SX事例1:漏水箇所の特定(水道管整備の効率アップ)

日常生活に欠かせない水資源。その安定供給を支える水道管のメンテナンス、特に漏水箇所の修理は、水道局にとって重要な課題です。

従来は、作業員が夜間に地上を歩いて、地中の音を確認しながら漏水箇所を特定するという、非常に手間と時間がかかる方法がとられていました。しかし、宇宙から地球にアプローチすることで、大きな変革がもたらされます。

ある民間のベンチャー企業は、人工衛星※が測定した地表の温度データなどをAIで解析することで、漏水箇所だけでなく漏水リスクのある箇所まで特定できるようにしました。そして、それらの解析情報を水道局に提供することで、メンテナンス作業の大幅な効率化を実現させたのです。2024年3月に登場したこの画期的なサービスは、東京都水道局をはじめ複数の自治体に続々と導入されています。

※人工衛星とは、ロケットを使って宇宙空間に打ち上げられ、地球のまわりを回っている人工物のことです

SX事例2:最適な漁場の提案(漁獲量の予測精度アップ)

近年、地球温暖化が進行する中で、水温の変化に伴い魚介類の分布域も大きく変化しています。特にサンマはその顕著な例と言えるでしょう。従来の漁場では漁獲量が減少しているため、魚が集まる新たな漁場を探さなければならない事態になっています。

そこで、ある民間のベンチャー企業(事例1とは別の企業)は、人工衛星から得られる水温や潮流、気象情報などのリアルタイムデータを活用しました。これらのデータをもとに、広範囲の海域における状況を可視化し、AI解析によって魚介類の移動先(最適な漁場)を特定しやすくしました。漁業者はこのサービスを使用することで、漁業の効率化と漁獲量の予測精度を向上させることができるのです。

宇宙による新たな価値創造に向けて

ご紹介した2つのビジネス事例では、いずれも「宇宙から地球を観測(リモートセンシング)し、この大量のデータを大容量通信で地球に送り、AIを用いて解析する」という点が共通しています。地球から宇宙を観測するのではなく、宇宙から地球を観測することで、新たなビジネスにつながっているのです。

かつては専門家の領域と思われていた宇宙の活用が、身近なものへとなりつつあります。

宇宙は、地球上のさまざまな課題を解決する新たな挑戦の舞台となる可能性を秘めています。
SXは今後、DX(Digital Transformation)に続いて経済・社会に大きなイノベーションをもたらす注目トピックになっていくのではないでしょうか。

インソースデジタルアカデミーは、この動きを的確に捉えて新作コンテンツを鋭意開発中です。未知の領域を学び、新たな価値創造に向けてチャレンジするきっかけとなるコンテンツの公開を、ぜひ楽しみにしていてください!

宇宙が未来を切り拓く!?SXによる価値創造
連載記事①~SXとは? ★現在の記事
連載記事②~宇宙開発とICTの歴史

※本記事は2024年07月11日現在の情報です。

おすすめ公開講座

関連ページ

1,600種類以上の研修からあなたにぴったりのIT・DX研修を診断します。最大5つの質問で、自分だけの研修リストを手に入れましょう!

似たテーマの記事

DXpedia記事

DXpedia記事

2024 SUMMER

DXpedia® 冊子版

「ChatGPT時代」をテーマにDXpedia®で人気の記事を冊子にまとめました。プロンプト例を交えた解説や、様々な場面での活用法をご紹介しています。生成系AIの特性を正しく理解し、ひとりの優秀な部下にしましょう。

Index

  • 冊子限定

    プロンプトでAIをあやつる~前提や体裁を正しく指示して完成度UP!

  • 冊子限定

    AIそれはデキる部下~インソースグループの生成系AI研修

  • 冊子限定

    AIと作る表紙デザイン~生成系AIを有能なアシスタントにしよう

  • 冊子限定

    【コラム】白山から宇宙へ~未来を切り拓くSX(

  • 冊子限定

    DXpediaⓇ人気記事

2023 AUTUMN

Vol.12 今日からはじめるDX

Vol.12は「中堅・成長企業でのDXの進め方」がテーマです。他社リソースを上手に活用するために身につけたい「要求定義と要件定義」を解説しました。 2人の「プロの目」によるDXの取組みへのヒントに加え、身近なアプリではじめるDXを活用事例とともに紹介します。DXお悩みQ&Aでは、中小・成長企業特有の事例を取り上げました。DXをはじめるなら「今」です。

Index

2023 SPRING

Vol.11 DX革命 第二章~着手から実践へ

vol.4の続刊であるVol.11は「DX革命の実践」がテーマです。 本誌の前半ではDXの課題を4段階に整理し、各段階の解決策である研修プランを掲載しています。 後半では弊社が研修を通じてDXを支援した、各企業様の事例と成果を紹介しています。自社のDX実践に際して、何がしかの気づきを得られる内容となっています。

Index

2020 WINTER

Vol.04 DX革命

Vol.04はDX推進のための効果的な手法がテーマです。DXは喫緊の経営課題である一方、IT人材不足や高いシステム導入コストにより実現が難しいと捉えられがちです。そこで本誌では、今いる人材で低コストに推進するDXについてご紹介しております。

Index

お問合せ

まずはお電話かメールにてお気軽にご相談ください

お電話でのお問合せ

03-5577-3203

PAGE TOP