2023.05.19
2023.11.16
セキュリティ教育で守る企業の未来
- 文字で構成されています。
※この記事内容は
情報技術の発展とともにサイバー犯罪も急激に増加しています。
コンピューターやインターネットを悪用するサイバー犯罪には様々な種類があります。
企業が攻撃を受けた場合に慌てないためには、従業員のちょっとした意識改革が重要な鍵となります。
今回、まずは取り組むべきポイントを大きく4つに分けてご紹介いたします。
パスワードの強化をする
パスワードは正しい使用者を認証するためのものです。しかし第三者が使えるようではパスワードの意味がありません。
安全なパスワードとはアルファベット(大文字・小文字)、数字、記号を組み合わせた8文字以上のものが基本。また、同じパスワードを複数のサイトやサービスで使い回さず、定期的に変更することも推奨されています。
例えば2022年に、ある病院がサイバー攻撃を受けて、電子カルテや院内LANが使用不能となりました。これは各拠点を接続するため機器のパスワードが長年変更されていなかったことが原因とされています。
パスワードの重要性を理解し、定期的な変更を徹底していれば、未然に防げたかもしれません。リテラシー教育の重要さがわかる一例です。
定期的なアップデート
ウイルス対策ソフトやファイアウォールなどのセキュリティソフトウェアを導入し、常に最新の状態に保つことも有効です。
OSやセキュリティソフトウェアのアップデートには、セキュリティ上の脆弱性を修正するプログラムが含まれていることがあります。
アップデートの通知を見逃すことなく、通知が届いたら速やかに対応しましょう。
しかし、ゼロデイ攻撃と呼ばれる、修正が行われる前の脆弱性を狙った攻撃もあります。
ゼロデイ攻撃は完璧に防ぐことは困難とされ、セキュリティ企業でさえ例外ではありません。
そのため、できる限り事前対策を固めることや、社内のセキュリティに問題があった際に対応する専門チーム(CSIRT:Computer Security Incident Response
Team)を組織し、攻撃を受けてしまった場合の対処法を用意しておくことも重要です。
不審なリンク先へアクセスしない
ここ最近増加しているサイバー犯罪として、標的型攻撃が挙げられます。
標的型攻撃とは特定の組織や団体に向けて行われる攻撃のことで、状況に応じた攻撃手段で情報を抜き取ろうとするのが特徴です。メールの添付ファイルやリンク先を利用したウイルス感染を狙った攻撃です。
添付ファイルを開かせたりURLをクリックさせたりするために、手口はどんどん巧妙になっています。
メールの本文や件名、添付ファイル名を一見業務に関連した内容にすることで、不審を抱きにくくするのも一例です。そのため、標的型攻撃メールの仕組みや手口などを社員の全員が理解し、定期的に訓練することが必要です。
例えば、疑似的に標的型攻撃メールを装った添付ファイルやURLをクリックするように誘導し、訓練後に実際のクリック率などを共有し注意喚起を実施する、といった内容です。
公共のWi-Fiには注意
外回りの営業活動を再開する中で、公共のWi-Fiスポットを利用する機会も再び増えてきたのではないでしょうか。
通信制限を受けてしまった場合などには非常に便利なサービスですが、そのようなWi-Fiスポットには悪意のあるユーザーが接続している場合もあります。
盗聴や不正アクセスを行い、知らない間に自分が使っている機器に侵入されていることもあります。
大切な情報を守るためにも公共のWi-Fiスポットは利用を避ける、社外からの接続が必要な場合は、決められた人しか利用できない専用ネットワークであるVPN接続を利用するなどのルール作りも必要です。
また、自宅のWi-Fiについても初期設定のままにするのではなく、適切なパスワード設定や暗号化方式を設定してセキュリティを向上させましょう。
情報漏洩やサイバー犯罪が日々ニュースになっています。
これは他人事ではなく、危険は身近に潜んでいるかもしれません。
日々高度化するサイバー犯罪に個人単位でのセキュリティ対策では対応が追いつかない場合があります。
企業の未来を変えるのは従業員のリテラシー意識が非常に重要となり、企業全体でセキュリティ対策を強化することが求められます。
解説一覧
※本記事は2023年11月16日現在の情報です。
おすすめ公開講座
関連ページ
日々様々なサイバー犯罪がニュースになる昨今、組織の未来を変えるのは従業員のリテラシー意識です。インソースデジタルアカデミーでは組織全体でのセキュリティ強化を目指した研修を多数ご用意しています。
似たテーマの記事
2024 AUTUMN
DXpedia® 冊子版 Vol.2
Vol.1の「ChatGPT時代」に引き続き、「サイバーセキュリティの今」をテーマにMS&ADインターリスク総研株式会社との対談など、近年注目が集まるセキュリティ問題についてご紹介しております。
Index
-
PICKUP
【巻頭対談】サイバー攻撃への備え 従業員教育が欠かせない
-
冊子限定
「復旧まで1カ月以上」が2割〜国内のランサムウェア被害調査
-
PICKUP
サイバーセキュリティ今昔物語
-
冊子限定
DXpediaⓇ人気記事
-
冊子限定
【コラム】白山から宇宙へ~アポロが生んだ技術の大変革
2024 SUMMER
DXpedia® 冊子版 Vol.1
「ChatGPT時代」をテーマにDXpedia®で人気の記事を冊子にまとめました。プロンプト例を交えた解説や、様々な場面での活用法をご紹介しています。生成系AIの特性を正しく理解し、ひとりの優秀な部下にしましょう。
Index
-
冊子限定
プロンプトでAIをあやつる~前提や体裁を正しく指示して完成度UP!
-
冊子限定
AIそれはデキる部下~インソースグループの生成系AI研修
-
冊子限定
AIと作る表紙デザイン~生成系AIを有能なアシスタントにしよう
-
冊子限定
【コラム】白山から宇宙へ~未来を切り拓くSX(
-
冊子限定
DXpediaⓇ人気記事
2023 AUTUMN
Vol.12 今日からはじめるDX
Vol.12は「中堅・成長企業でのDXの進め方」がテーマです。他社リソースを上手に活用するために身につけたい「要求定義と要件定義」を解説しました。 2人の「プロの目」によるDXの取組みへのヒントに加え、身近なアプリではじめるDXを活用事例とともに紹介します。DXお悩みQ&Aでは、中小・成長企業特有の事例を取り上げました。DXをはじめるなら「今」です。
Index
2023 SPRING
Vol.11 DX革命 第二章~着手から実践へ
vol.4の続刊であるVol.11は「DX革命の実践」がテーマです。 本誌の前半ではDXの課題を4段階に整理し、各段階の解決策である研修プランを掲載しています。 後半では弊社が研修を通じてDXを支援した、各企業様の事例と成果を紹介しています。自社のDX実践に際して、何がしかの気づきを得られる内容となっています。
Index
2020 WINTER
Vol.04 DX革命
Vol.04はDX推進のための効果的な手法がテーマです。DXは喫緊の経営課題である一方、IT人材不足や高いシステム導入コストにより実現が難しいと捉えられがちです。そこで本誌では、今いる人材で低コストに推進するDXについてご紹介しております。
Index
お問合せ
まずはお電話かメールにてお気軽にご相談ください
お電話でのお問合せ
03-5577-3203